自分の記事 (1/3)

人生50歳から

ぼくは、50歳で初めて本を出版し、その後も定期的に上梓することができた。
そして50台半ばでテレビに主演して、1年間全国各地の食堂を60軒取材した。
すべて先方からのオファーで、自分が仕掛けたわけでもない。

何かコツコツと続けていたら、どこかで花開くことがある。
それが信じられる、実際に存在する、他人にも伝えられる体験を重ねた。

まさに人生50歳から、である。

そして、来るべきチャンスに備え、もちろんさらなる経験を積み情報を整理して、
頭を冴えさせておくことも大切だが、
これからは健康維持が第一。
いざというときの体力が勝負かなと、切実に思う。

東京百年レストラン 中国語版

ぼくは、2010年末「東京百年レストラン」という本を上梓しました。
料理マスコミからブロガー・レビュアーに至るまで、新規オープンの店や話題の店を中心に追っかける中、「継続」をキーワードとして、ぼくが個人的に百年以上続いてほしいと願う店を、独自の視点でセレクトした本。
一店舗の紹介に、それぞれ2000字以上費やしたのも、今までのレストランガイドにはない特徴だったかなと思っています。

そんな「東京百年レストラン」の中国語版が出来上がった、という連絡と現物が、突然日本の出版社から届きました。
そういえば、店頭に並び始めて半年ぐらい経った時、中国語訳を出さないかという話があるけどどうしますか?という問い合わせが版元からあり、あまり深く考えることなくOKしたものの、実はすっかり忘れていました。

そんな中、三年以上を経てとても美しい中国っぽい本になって完成しました。
中国語はまったく解さないので、文章のチェックなどは手掛けておりませんが、あとがきで謝意を表した恩人・友人の名前も正確に掲載されていて、おそらく本文も忠実に翻訳されているものと想像します。
写真はもちろん地図も掲載していない、ガイドというよりは”読み物”である「東京百年レストラン」は、色あせることが少ない普遍的な内容ゆえ、翻訳に適していたのかもしれません。

帯にこの本を推薦する(という意味だと思います)方々のお名前が載っているのですが、検索すると現地では著名な方々だったりするようです。 掲載をさせていただいたレストランの皆さん、もしかすると突然中国語の予約が入るかもしれないんですが、その際はどうぞお許しください。

≪現地のAmazonみたいなサイト≫
http://www.kingstone.com.tw/book/book_page.asp?kmcode=2014830050072
百年1

眼鏡を新しくした。

かなり久しぶりに眼鏡を新調した。黒のセルフレームである。
二つ前まではセルを愛用していたんだけど、それ以降、続けて2度アルミだったので、久しぶりにセルに戻った感じ。

なぜセルフレームを選んだかというと、ほのかな理由がある。昨年久しぶりにYMO(イエローマジックオーケストラ)が国内外でコンサートを行って、その模様は映像でも見ることができた。単純ながら、その中で彼らが掛けていたセルフレームの眼鏡がメチャかっこよかったからだ。

YMOは結成当時からの(正確に言うと、結成以前から各メンバーの)ファン。日本人のあらゆるジャンルの存命な芸術家の中で、創造性と技術力とポピュラリティの全てを兼ね備えた大人(ぼくから見て)の最高峰が彼らだと思っていて、その想いは、自分が学生だったデビュー当時も今もほとんど変わらない。

2011年は、YMOの活動をコンサートツアーやNHK教育テレビ等、映像で見る機会が多く久しぶりに興奮したが、還暦を迎えた彼らの姿で象徴的だったのがセルフレームの眼鏡と帽子。帽子もいつか入手したいと思いつつ、今回は、たまたま眼鏡を新調する機会が訪れたので、最初からセルフレームにしようと決めていた。

ぼくは、たぶん一生涯、自分の眼鏡を「富士メガネ 大手町店」で購入すると決めている。理由は別の機会にでも書こうと思うが、そこの商品仕入れ担当が今回すすめてくれた眼鏡が、これである。

glass

この眼鏡、ブランド名をPtolemy48(トレミー48)という。もちろん秋元某氏プロデュースではなく、2世紀の天文学者が決定した北天の48星座のことらしい。宇宙に輝く星が何万光年を経て輝きを放っているように、本物が持つ魅力は時を経ても色褪せることなく輝き続ける。というのがコンセプトだそうだ。それにしても、日本人にはトレミーとは読めないし、48という数字が、イマの時代、ひたすら価値を下げている(笑。

ただ、このブランドのデザイナーは、すでにかなりのオッサン(失礼)で、そういった世代にも受け入れやすくかけやすいデザインを追求しているらしい。クラシックなモチーフを随所に残しながら、メガネフレームの本場、福井県鯖江市の職人が、最新の技術や素材を使って仕上げたもの、という触れ込みである。

持った感じは少し重く感じる(というか、長期間アルミフレームしか使っていなかったので、それは当然か)が、かけ心地はすこぶる良く、顔にもカチッとハマってぶれることがない。まだまだ数日だけど、とても気に入っている。

年始のご挨拶

「人の心が、年の初めに届く国」
日本郵便が打ち出した、来年の年賀状のキャッチフレーズ。
郵政民営化で一番変わったのはCMじゃないかと言い切れるぐらいにステキなフレーズ。


そう、2012年の年賀状に「おめでとう」という言葉が果たしてふさわしいのかどうか。ぼく自身もずっと迷っていた。
多くの国民がそうであろう状況に、キチンと企業として答を出している。

さて、ぼくも色々と考えたり迷ったりした末、2012年の年賀状にはサラッと英文のみを入れることに決めた。

Enter the Dragon

コレである。
「ドラゴン登場!」とでも訳そうか。
龍はみんなの心の中にいる。と、ブータン国王は名言を残したし、年が変わってそんなスゴいドラゴンが登場したらいいなあ、とか、かなり伝わりにくいけど、そんな想いなんです。

そして、この「Enter the Dragon」には、お気づきの方も多いかと思うが別の意味(というか仕掛け)がある。男の子なら誰もが主人公のマネをした、有名な映画のタイトルなのだ。ただ邦題は別に付けられているので、もしかしたらピンと来ないかもしれない。ぼくは邦題よりも英文のママの方がずっとカッコいいし(というか、この映画がイマ封切られていたら、間違いなく原文のママだったろう)この映画の本質をついていると思う。

ところで、スペルチェックや意味の確認も兼ね、「Enter the Dragon」をウェブ上で翻訳をしてくれるページ「excite翻訳」に放り込んでみたところ、
なんと驚いたことに、「燃えよドラゴン」と映画の邦題が出た。

excite翻訳ってスゴイなあと感心しつつ、おや、もしかするとEnterに燃えるとかそんな意味があるのかなと、ドキツとして、dragonをdogに変えてもう一度訳してみた。すると、和訳されてきたのが、

犬を入力します。


だった。

共感とは

雑誌「PRESIDENT」の最新号(といっても3/20ぐらいに発売されたもので、この日記は、その時点で書いたままアップできず放置状態でした)に、「今これだけは外せない」厳選109冊という特集があった。

レストランガイド本にはほとんど食指が動かないけど、こういった本の紹介には目がないぼくは、大変興味深く読ませていただいた。その中で、元マイクロソフト社長で書評家でもある成毛眞氏が「文学・教養」のカテゴリを担当。成毛氏紹介の10冊に特に心を動かされた自分を振り返り、「評価に対する共感」とはこうして生まれるんだなと、つくづく関心してしまった。

紹介記事の傾向として、自分がその分野に詳しいことを誇示するがごとく、ひたすらレア物とか、ときには絶版等の羅列が多かったりするが、全く賛同できない。ぼくの立場に置き換えると、イタリア料理「アロマフレスカ」や鮨「水谷」は素晴しい店ではあるが、予約が取れないので一般には紹介しにくいのと同様だ。

それをふまえて、成毛氏の10冊はこうである。
まず「水滸伝」。きちんとどの訳者が優れるかまで言及。次にハードボイルドでは、原寮とギャビン・ライアル。SFでは景山民夫の「遠い海から来たCOO」とJ.G.バラード。そして「鴨川ホルモー」。

この時点で、すでに唸りまくり。いいなあ、好きだなあ、この流れ。歴史モノもエンタメ系も王道ながら、きっちり外さない。「コート・ドール」も「アカーチェ」も入ってる感じ。続いてイマを象徴するような作品。例えば「フロリレージュ」とか(笑。

この6冊はすでに読了していて、どうイイかも分かっている。ならば、成毛氏が推薦する残りの4冊も、きっと自分のツボだろう~すべて読んでみたい。と強く念じた。

そして、自分を省みながら、こんな風に「評価」に対する「共感」が生まれるんだなあと、改めて実感。

再度ぼくの立場で説明を繰り返してみると、ぼくが10軒のレストランを紹介したとして、その10軒ともご存じなければ、ぼくがどんなにスゴイ評論家だとしても、その見解は単なる参考意見なだけ。何人も共感はしないだろう。ところが、10軒のうち5軒ぐらいすでに行ったことがあり、その5軒がそのヒトにぴったりハマルなら、残りの5軒も外れはないぞと「共感」してもらえる。

レアな作家や絶版の書をいかにカッコよく紹介しても、あまりに自分とはかけ離れていて「共感」が生まれないのと同様である。

さっそく、読んでいなかった4冊のうち「特命全権大使米欧回覧実記 普及版」をアマゾンで購入。寡聞にもこの書の普及版(現代語訳)が上梓されていることを知らなかった。この本は、岩倉具視使節団による、わが国はじめての632日にわたる世界一周旅行日記。

ようやくブログをスタートさせたぼくには、かなりの刺激と指南になりそうな気配。