2010年09月24日の記事 (1/1)

パリと京都

今回のフランス旅行では、意識的にパリに立ち寄らなかった。

ぼくにとって、世界の街でどこが一番好きかと聞かれれば、「パリ」と答えるぐらい思い入れの強い場所。パリ以外のヨーロッパに出掛ける機会でも、ほとんどパリ経由にして前後でパリに滞在するのが常だった。

しかもパリでは、ついに結婚をされた幸せなカップルなど、さまざまな友人・知人の顔も思い浮かぶ。ただ、ヨーロッパの他の国とは違い、パリに滞在してそれからフランスの地方へ移動すると、やはりパリでの印象が強すぎて落差が大きいんじゃないかなあ、という気がしていた。

パリに行かなかったのはすごく残念としても、その判断は正解だったかと思う。

パリとフランスは違う。ちょうど、京都と日本が異なるのと近い。そう、サイズ的にも、真ん中に川が流れている様子も、古さと新しさが同居するさまも、プライドの高さも、パリと京都は似ている。そんな排他的なところや財布を簡単にすられるほど治安が悪くても、それ以上に魅力的な街がパリ。

ヴォナス村でミシュラン三ツ星レストラン「ジョルジュ・ブラン」はどこですかと聞けば、村人全てが指差してくれるが、パリの7区で同じく三ツ星の「アルページュ」はどこですかと尋ねても、誰も知らないし答えられない(答えてくれない)。

リヨンで地図片手に迷っていれば、すぐさま(フランス語で)声がかるが、パリではそんな状況で話しかけられたことは一度もない(というか、すでに地図を片手に歩くこともなくなってはいるが)。

パリの三ツ星レストランに入れば、周りは東洋人やアラブ人の席に通されることが多いが、田舎のオーベルジュ(宿泊施設付きのレストラン)の場合は、そこの宿泊施設に泊まっている限り、ダイニングでは常に最上の席が用意されていた。

都会の愉しみと田舎の喜び。それをうまく切り分けることの出来る国、それがフランスなのかな、ということが少し分かった。そういう意味では、日本において東京は田舎の集合体で都会ではない。ああ、久しぶりに京都に行きたくなってきたかな。