大阪のラーメン店

大阪の実家近くに、大阪でも一番と称されるラーメン店がある。
もともと東京で営んでおられ、東京で100名が並んだという伝説までできた店らしい。

大阪人の性格から考えて、まず並ぶのが嫌いゆえ果してそんなにいつも待っている人がいるのかとクビをかしげるが、母に聞くと「いつも並んでるでぇ」とのこと。大阪人も根性がのうなったもんや。

その店は平日の昼間のみ営業なので、週末や盆・正月にしか実家に泊まらないぼくとしては、かなりハードルが高い。が、たまたま行く機会に恵まれた。

母から11時オープンと聞いていて、11時に遅れること10分ほどで到着。すでに2人並んでいる。ま、その程度ならと待っていると程なく中へ招かれた。ところが、中でもすでに6名ほど並んでいる状態。

その時点で帰ろうかと思うも(本来のぼくなら踵を返すことが多い)、店の客層に街角ウオッチング的な興味を覚えて、待ってみることにした。

立っているのはおっさんか兄さんばかりだが、座って食べているのは全て若いカップル。
平日の昼間11時からカップルでラーメン店に来る大阪って・・。東京で行列ができるラーメンの名店にも何度か足を運んだがそんな経験は皆無。しかも、後ろでおっさんが大量に立って壁を形成し、早く食え光線を送っているにもかかわらず、きゃーとかおいしーとか叫んで器を替えっこしたり、相手のスープを自分のレンゲですくってみたりと、目を覆いたくなる状況。すべては女性側の食べる速度に合わせている(その辺の厚かましさは、さすが大阪か)。客の箸も進まず、手が止まってしまった厨房スタッフも、「さっさと食べてーやー」てな感じでガン見したりしている。

やっと席が空いたと思ったら、若いサラリーマンと相席。携帯をいじりながらメシを食うという、今ぼくが世の中で一番キライな人種。

話を戻すと、もっともフシギに感じたのは、これが大阪で一番うまいと言われるラーメンなのか、という点。あまり何も予備知識なく行ったので、スープに生クリームを混ぜて若干洋風にし胡椒をタップリ利かせる(テーブル上に自分で挽くよう白・黒両方の胡椒が用意されている)ことで個性を出してるだけかと思った。でも、後で調べると、お店のサイトでもレシピを公開していて、鶏のみでスープをとった鶏白湯スープがウリの店らしい。

うー、そこまで気にせずに食べたゆえ、もう少し吟味しながら口に運べばよかったと後悔。しかもイマイチだったので(理由は後述)スープは残してしまった・・・。

ラーメン店での鶏白湯スープは初体験だったけど、中国料理店では国内外で何度となく鶏白湯スープは食べている。でもあんなに直接的にクリームの味がするスープは全く経験がない。

中国本土各地にある北京ダックで知られる「全衆徳」でも最後に白湯スープが出るがそんな味はしなかったし、台北で鶏一匹を土鍋にて煮込む「砂鍋土鶏」を「驥園川菜餐庁」で食べたが、そちらでもクリームの味には至らなかった。

でもなあ、もし鶏のみを煮込んであそこまでクリーミーな味が出せたとしたら画期的なことだが、なせあのように大量のネギをトッピングとして入れるのかが疑問。白髪ネギ、普通の薬味ネギがまず大量に投入されていて、しかも玉ねぎのみじん切りまで加わる。食べても食べてもネギの味しか口に残らず、スープはネギをよけながら食し大半は残した。そこまで手をかけて作った自信作のスープなら、ネギなど香りの強いトッピングはごくごく控えめにすべきと個人的には思う。

ラーメンの世界は、まだまだ謎が多いなあ。