ベンザの話

大変お世話になっている編集者土田美登世さんのブログで、少し前、洋式トイレの便座の話題が出ていた。
少し引用してみると・・・、

「自分をバッチリとレストランでエスコートしてくれる男性。その男性の後にトイレに入ったとして、便座が上がったままだと、正直な気持ち、がっかりする。なんというか、人が見てないところではエスコートしてくれない、みたいな。」

あくまでrestroomでありtoiletではない西洋では、たとえテーブル一卓しかないレストランがあったとしても、ソコが男女別じゃないことなどほとんど考えられない。だが、日本のレストランでは小さな店ではなくても比較的当たり前。女性向きのアメニティを置いてセンスを出そうと努力している店もあるけど、男女兼用は兼用。

例えば、典型的な男女兼用のトイレにはエアラインの機内がある。国際線に長時間乗っている場合など長い行列ができていて、女性が出てきた後にすぐ入るのも幾分気が引けるものだ。逆の立場であればなおさらだろう。食事のスペースを提供する飲食店では、トイレも極力清潔さを保つことはマスト。まして便座を触るというのは、その後の食事に際し気分的に影響を与えるに違いない。


ぼくは一応、家庭でもパブリックの男女兼用のトイレでも(男性用の個室で便座が上がっていることはないので 笑)、用を足した後は必ず便座を下げるようクセをつけている。それでも自分が出た後に女性が入ったりすると、忘れたんじゃないかとハッとするが、そうならないためにも習慣が大切だと考えている。

ところで少し前のこと。西麻布に「真」という鮨店ができオープン当初訪れた際、「真」の化粧室の便座はセンサーがヒトを感知して自動で上下し、手動にしたい場合もボタンひとつで操作できる画期的なものだった(最近でこそ多くの飲食店に見られるが、当時はかなり目新しかった)。

ぼくは、手を使って食べる料理を扱う店として、直接手で便座に触らなくてもいい便器を採用した店主の心意気をコラムで絶賛したところ、すしフリークの方々から、「そんなところに金をかけるなら、鮨の値段を下げろ」と総スカンをくらったイタイ思い出がある。