迷走するマグロ

昨日のブログで「無修正動画」とは何か、などと聞いてくださった稀有な方々がおられたゆえ、補足します。

当然ながら、まだアンダーヘアーの存在すら知らなかった幼いぼくが、全裸で大人の男女が海辺を走ったりする無修正の映像を「オランダ館」で見たという話である。当時、大阪万博のいくつかの会場で「エッチな映像」が見られるというウワサは子供の中にも広くあり、中でも「オランダ館」はスゴイらしいというので、ドキドキしながら見に行ったんだけど、結局外国人のソレを見ても日本人の子供はただひたすらゲンナリするばかりだったのですね。

さて、迷走するマグロ。
先日ある鮨職人と話していて、マグロが騒々しいねえとの展開になった。彼曰く、「ま、当面伊藤さんには関係ないことですけどね」と言う。ぼくはトロを好んで食べないし赤身はヅケにしても負けないぐらい滋味タップリの近海物を選びたい。となると太平洋産に限られ、その海域は今のところ絶滅の危惧といった問題は起きていないようである。

日本、特に東京では、鮨といえばマグロ。これは座って30分3万円の高級鮨から一皿99円まで同様。かたや大間産といった名産地一本釣りに目がないブランド志向。いっぽう、いかに安く大量にマグロを仕入れて店の目玉にするか競う回転系の面々。大西洋での乱獲は、この異様なまでのマグロ神話を逆手に取った格安回転系による暴走にも原因があるような気がする。

大西洋でのマグロ乱獲に関しフランス人がインタビューに答え「これを機に、日本人もマグロ以外のお魚を食べたらいいのに」と言っていた。その通りだ。肉というか家畜なんて大別すれば、牛・豚・鳥しかない。でもお魚は、湯飲みの回りを魚名を表す漢字で埋め尽くすことができるぐらいに種類があるのだ。

また、マグロマグロって、結局一番好まれる理由は、単純に食べやすい(臭みがない・小骨がない)からではないだろうか。そして冷凍で何年も保管でき、サクにさえしてしまえば調理しやすいこともあろう。それって究極には肉と同じなんだよね。

ただ、ぼくは、マグロのトロの色はとても美しいと思う。こんな風に美しく優しく輝く食材をめでる時間は貴重だし、やはり世界に誇れる食文化ではあるんだけど。