越智まどかさんとピアノ

パリ在住の友人にしてピアニストの越智まどかさんが来日。日本でコンサートツアーをされていて、昨日の東京公演に行ってきた。場所は、ヨーロッパでは日常的に行われている教会でのコンサートを日本でも実現したい、とのコンセプトで「東京ユニオンチャーチ」。

「東京ユニオンチャーチ」は、東京のど真ん中、表参道沿いの一等地にあるにもかかわらず、教会内はほぼ日本語が通じない状況。さらに驚いたのは、この教会、創立が1872年だそうで、大政奉還の6年後、ってこと??

そんな話はさておき、まどかさんのピアノ。
まどかさんは在仏15年。フランスですでにアーチストビザを取得してパリを中心活動しており、ヨーロッパでのコンサート活動の他、パリでもっとも有名な鮨屋の娘(もちろん日本人)にピアノを教えたりもしている(笑。あ、そういえば、フランスでのサッカーW杯では通訳の仕事もこなしたと聞いた。

彼女は、パリ市内サンルイ島にある築ン百年のアパートで暮らしていて、パリでお目にかかると、まさにパリジェンヌのオーラがムンムン。いっぽう彼女のピアノは正統派クラシックにこだわるところもあって(決して悪いことではないけど)、少しハメを外したり、パリジェンヌらしい色気やエンタメ性があってもいいよなと思うトコロもあった。ところが昨日は、「ラヴィアンロース(バラ色の人生)」や「イム・ア・ラムール(愛の賛歌)」などエデットピアフのナンバーを弾くなど、一皮むけた感じでとてもリラックスして楽しめた。もっともっと多くの友人を誘えばよかったと後悔。

そんな彼女が、演奏途中で語った印象的な言葉を残しておきたい。

「楽器のほとんどは、自分の指以外の身体の一部が常に楽器に触れていて、とりわけ、アコーディオンやチェロやチューバなどは楽器を抱いていて、微妙な振動や音の変化を身体全体で受け止めることができるのね。でも、ピアノは楽器と向き合う形ゆえ抱きしめることができないのが一番さびしいし、またそうやって楽器を奏でられるアーチストをうらやましく思うんです」